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薬剤師として薬局で働く

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薬局で働く

薬剤師としての一番多い働き先は薬局です。
現在女性が6割以上をしめる薬剤師の仕事ですが、女性は出産や育児を機に一度
仕事を辞めるケースがあります。
ですから、出産後、育児との両立を目指してパートタイマーで働きたいという
方も多いのが現実です。
薬局の仕事は比較的育児との仕事が両立しやすく、時給も他の事務職などと比較
すると高いので、パートタイマーという勤務形態で復職する方も少なくありません。
では、実際に薬局ではどんな仕事をしているかというと、一般の人から見たら、
単に薬を販売するところのように見えることも多いようなのですが、中身の仕事
というのは単に薬を販売するのにはとどまらないのです。
薬局では、まず処方箋の受付をします。
病院や診療所なんかで患者さんが薬を処方箋を受け取ると、これを薬局にもって
こられますので、それを調剤室で調剤します。
この時に機械的に調剤するのではなく、薬歴カードや、副作用の危険性がある
場合、これまでの薬との飲み合わせのチェックなども行って、何か疑問を感じた
ときにはその薬を処方した医師に問い合わせをする必要があります。
最近では調剤薬局といって、病院で薬を処方され、受け取るのが調剤薬局という
形態が非常に増えてきました。
そうすると、特に高齢者の方なんかは、複数の病院で複数の薬を処方されること
もあり、薬をまとめて調剤薬局に受け取りに来る、そんなパターンもあります。
そんなときに飲み合わせについて注意してあげたりするのも薬剤師の務めです。
お薬手帳というものの存在をご存知でしょうか。

おくすり手帳

これは、薬局にいくと無料でもらえるものなのですが、自分に処方された薬
の履歴を追えるように、薬が処方されるたびに薬局でシールがはってもらえる
手帳なんです。
これを一冊もっていると、どこの薬局にいっても今までの既往歴からどんな薬
を飲んでいたかということが分かり、薬剤師としてサポートしやすくなるので
常に携帯しているのをおすすめします。
処方箋やお薬手帳は単に薬の名前を記している紙きれなのではないのです。
この紙に患者さんの生活が記されているということを念頭におきながら作業を
進める必要があります。
患者さんの体調、どこが慢性的に悪いのか、普段はどんな生活をしているの
かということすら見えてくることもあります。
患者さんの生活は薬によって生活しやすくもなるし、また苦しくもなってしま
うということを常に覚えておきましょう。
最近では、薬局も病院と同様に「かかりつけ」という概念が生まれてきつつある
ような気がします。
今まではそれぞれの病院が薬もまとめて出すというパターンでしたが、最近では
薬局は別ということが多いので、「かかりつけ薬局」として薬に関しては何でも
相談役になってあげ、患者さんの健康を病院や診療所と同様に総合的にサポート
してあげるという思想が根付きつつあります。
こういった流れは薬剤師に仕事の幅を与え、また勉強する機会を増やすことにも
つながっている一方、幅広い知識と高い専門性が今まで以上に求められますので、
薬剤師としては重責をになう一方、とてもやりがいのある仕事といえますね。