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薬の単位について

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薬の単位について深く考えたことがある方は少ないのではないでしょうか。
薬に使われる単位には様々なものがありますが、それぞれ読み方が違ったり、違う意味を持つこともあります。
ここでは、薬に使われる単位について記述していきたいと思います。

インスリン

1921年に発見されたインスリンは、医薬品として様々な企業で製造が始まりましたが、インスリンの力価はロットによって、または製造する会社によっても違いがあることが多く、様々な問題を引き起こしました。
このままではいけないということで、1924年にインスリン標準品を調製する動きが起こり始め、8単位イコール1mgと決められたのです。

これが最初のインスリン国際標準品と呼ばれるものです。
その後もインスリンの製造技術はどんどん伸びてゆき、1958年になると24単位で1ミリグラムとなりました。
しかし、世界を見渡してみてもインスリンの成分表示における単位は「単位」が使われています。

生物由来成分の医薬品で多く用いられている単位という表示はヘパリン製剤でも用いられています。
また、インターフェロンやホルモン製剤では国際単位という単位が使われています。

単位についての知識

抗がん剤のような一部の医薬品において、体表面積当たりでの投与量を表すことがあります。
身長と体重から体表面積がはじき出されますから、体重のみでの場合よりも薬理作用との関係を正しく現ることができると言われています。

医薬品の製剤ラベルをしっかりと見たことがある方なら分かるかもしれませんが、医薬品の製剤ラベルには様々な単位が記されています。
ラベルには用量表示に関する単位がいくつも確認できますが、重要なのはミリリットル、ミリグラム、パーセントの3つとなります。

濃度1パーセントの薬剤100ミリリットルの中に30ミリグラムの成分が含まれている、というような意味を持っていますから、これを正しく読み取れるのとそうでないのとでは理解度が異なってきます。

また、一部の薬のラベルにはこれら以外にも、マイクログラムやナノグラムといった単位が使用されていることもあります。
ミリグラムのように頻繁に利用する単位と違いあまり使われない単位ですから、時にミリグラムと混同してしまうこともあります。

マイクログラムはミリグラムの千分の一で、ガンマと同じと覚えておけば良いでしょう。

薬の単位は複雑のように思えますが、慣れてしまうと簡単に理解することができます。
また、これから薬剤学の道へ進もうと考えているのであればこうした単位に関する知識も必要となりますから、今から勉強しておくのも良いでしょう。
インターネット上には詳しく解説しているサイトもあるので利用してみると良いかもしれません。