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薬剤学の諸分野について

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薬剤学という言葉はあまり耳にしたことがないかもしれませんが、薬剤学とは薬物を薬剤としての形にするため設計、製造、輸送、調剤などを患者に投与されるまでの段階の各過程で取り扱うことを指します。
また、こうした薬剤学を用いて薬物の調合を行う職業の人を薬剤師と呼びます。
薬剤師は病院のような医療施設、薬局やドラッグストアなどで業務に携わり、医師の処方箋に合わせた薬を患者に提供します。
また、その際に飲み方や注意点についても説明を行う、薬剤学に関するスペシャリストとして認知されています。

様々な分野に分かれる薬剤学

薬剤学はいくつかの分野にカテゴリーが分かれており、生物薬剤学、物理薬剤学、製剤学、調剤学などに大別されます。
しかし、日本ではまだまだ研究者が少なく、各分野の正式な呼称が確率していないのが現実でもあります。

生物薬剤学とは生物的な側面から薬剤を研究する一つの分野という意味を持っており、物理薬剤学は物理化学的な観点から研究する分野となります。
薬剤の品質向上、適切で効果的な体内動態を示す薬剤設計、それに付随する知識を扱います。

製剤学は、薬剤を薬物から製造する方法を研究する分野として確立しており、薬剤製造において非常に重要なウエイトを占める分野であるとも言えます。

調剤学は薬剤を扱う薬剤師の実務について研究を行う薬剤学の分野です。

薬剤学の重要性

体調が悪くなったり、体に違和感を感じた場合には病院に行くということが現在では普通となっています。
その際に診察や治療を行うのは医師の仕事ですが、その患者にあった適切な薬剤を調合するのは薬剤師の仕事となります。

医師が適切な診察をしたとしても、薬剤師の調合する薬が誤っていると患者の状態が良くなることはありませんから、薬剤師の果たす役割は非常に大きなものとなります。

また、薬剤師の質云々の話ではなく、薬剤学そのものの進歩も医療に深く密接しています。
薬剤学が進歩しないということは医療の進歩が遅れることに匹敵するとも言われていますから、薬剤学がいかに進歩するかでこれからの医療も大きく変わっていくと言えるでしょう。

そのため、現在でも薬剤学は各機関で研究されており、日々進歩していると言えます。
医学の進歩が絶対的に必要なように、薬剤学も同じスピードで進歩していかないと医療そのものが進歩しないということになりますから、そうした観点から考えても薬剤学の進歩は非常に重要と言えるのではないでしょうか。

薬剤学が進歩するからこそ我々は何かあった時にも薬を服用することで健康な体を取り戻すことができます。
これからも薬剤学は更に進歩していくことが考えられますから、未来に対する眺望は明るいと言えるのではないでしょうか。