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薬剤師のスキルアップ 接遇

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薬剤師のスキルアップ(接遇)

カウンターの中で調剤をする業務だけではなく、
カウンターの外にどんどん出ていって患者さんに薬についての話をする機会が増えた今。
薬剤師としての接遇のスキルが求められていることはいうまでもありません。
最近では病院内でも医療関係者を対象にした接遇・マナー研修も行われるようになったほど、
接遇の大切さが重視されてきているのです。
病院の中でも、薬局の中でも接遇に関する改善運動や研修会を開くことが望ましいと思われているのです。
今後、医療の世界においても患者さんへの心遣い、気遣い、マナーといったものが
大変重要になると考える医療関係者の皆さんにはぜひとも参考にしていただきたいと思います。

では、実際には、どんなことを勉強していってスキルを上げていったらいいのでしょうか。
やはり、ロールプレイを用いる実践的な訓練が最も効果的です。
グループの中で患者さん役と薬剤師役を決め、それを他の数人が見ているという状況を作ります。
できたら、このときにビデオ撮影をしましょう。
日々の業務における状況をリアルに再現して患者さんは質問や思ったことを薬剤師の方に尋ねるようにしてみます。

それに対して、薬剤師役の方が対応し、他の人は良かった点、悪かった点をメモして最後にふりかえりをします。
このふりかえりというのが非常に大切です。
他の人は自分の気がつかなかった点について気がついてくれますから、知らない自分の悪い点が見えてくるのもいいですね。
自分では普通に話しているつもりでも、声が小さかったり、
専門用語を使いすぎてわかりにくい説明になっていたりと、色々なことに気がつけるかと思います。
自分ではできていると思っても、ビデオを見て驚愕する方もたくさんいます。
ビデオを見て、自分のもっとできていると思っていたという方は8割をこえるでしょう。

医療関係者の使える言葉

だいたい、人というのは他社評価よりも自己評価のほうが高いということが言われています。
思い上がりの自分を見つめなおすためにも、このロールプレイを用いた実践的なトレーニングというのは非常に有効です。
朝礼のときに、少し敬語のトレーニングをするだけでもかなり接遇というのは変わってきます。
例えば、「入りますね~」を「失礼致します」に変えるだけでもかなり接遇スキルがアップされたといえます。
他にも医療関係者のよく使える言葉として「ご気分いかがですか」とか
「お大事になさいませ」とか「また何かありましたらお聞かせ下さい」といった言葉があります。
これらの言葉を使っただけで、患者さんは何だか少し気分がよくなるものなのです。

自分が大切にされているということを実感するということはとても大切なことです。
普段、病気と懸命に戦っている患者さんの心のオアシスになるためにも、
患者さんの立場にたった接遇というのは非常に大切なスキルです。
忙しい業務の中ではなかなかそんなことを言っていられないという薬剤師さんもいるかもしれません。
ですが、敬語が使えないということは、すなわち患者さんへの心遣いをなおざりにしている結果としかいいようがありません。
少し厳しいようですが、忙しいときほどしっかりとした接遇スキルが求められてくるのです。