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謎の粉

アヘンについて

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アヘンの原料はケシの実

アヘンというのは何から作られているのかというと、ケシと呼ばれている植物の実から作られています。
もちろん日本では許可なく栽培することは禁止されているのですが、ケシの実を傷つけ、アルカロイド樹脂を採取することで作られる麻薬です。
最近はあまり聞かなくなりましたが、昔は名前を聞くことが多く、日本でも時代劇などでよく名前を聞くことがあるため、名前だけは知っているという人も多いでしょう。

ケシはヨーロッパが原産と言われているのですが、原種が発見されていないことから、本当にヨーロッパが原産なのかという疑問も出ているのです。
ケシは以前日本でも栽培されていたことがあるのですが、1946年にケシの栽培が禁止され、その後は研究用として栽培することは許されていたものの、以前のようにたくさん栽培されているわけではありません。
日本には安土桃山時代に、明国から伝わったと言われている植物です。

世界中で使用されていた麻薬

最近ではあまりアヘンという名前を聞くことがなくなったものの、昔は頻繁に名前を聞くことがありました。
よく社会の授業でアヘン戦争という言葉を聞くことがあると思いますが、このアヘン戦争はイギリスと清国による戦争で、アヘンが原因で戦争になったことからこのような名前が付けられているのです。
アヘン戦争ではイギリスが勝利したのですが、これが原因で大量に日本近海へ外国の船がやってきて、日本も開国せざるを得ない状況に陥りました。

そんなアヘンですが、実は紀元前3400年ごろからケシを栽培していたという記録が残っているため、かなり昔から使われていたのではと推測されます。
国によっては麻酔薬として使用されていたという記録もあり、日本人もよく知っている三国志で有名な漢の時代には、華佗という医師が手術をするときにこのアヘンを用いたという話は有名でしょう。
他にもアラビア半島では薬として売られていたというのですが、日本ではアヘン戦争後に安政五ヵ国条約でアヘンの輸入を禁止していたのです。

アヘンの特徴

アヘンという麻薬は、使用するとお酒のように酔っぱらったような状態になります。
もちろん幻覚作用もあるのですが、LSDなどに比べると、幻覚作用は弱いと言われているものの、使い続けると中毒化していく危険物でもあるのです。
他にも鎮痛効果があると言われていることから、昔は薬として用いられていたのでしょう。

これだけではなく、アヘンを使うことで不眠や悪寒、発汗作用や下痢、手足のしびれやけいれんといった症状が見られるのもアヘンの特徴です。
現在ではあまり聞かれなくなった麻薬ですが、やはり薬剤師関連の仕事をする場合には、このような麻薬が存在しているということも知っておく必要があるでしょう。